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■初かつおの時期はいつですか?

もしあなたが、かつお好き、旬の食べ物が好きな方ならば、
初夏という季節を待ち望んでいるのではないでしょうか。


そう、初夏は初かつおの季節です!


古来からかつおは日本人にとってなくてはならない食材の一つでした。
江戸時代には「勝魚」などと呼ばれ縁起の良いもの、
とりわけ初かつおは猫も杓子も飛びつくほどの人気ぶりで、
当時は目が飛び出るほどに高価なものでした。


そのフィーバーぶりを示すこんな俳句があります。


初がつお旦那は羽がもげてから
とんでもなく高価な初かつおですから、
賢い店の番頭などの旦那衆は初がつおの次期が終わってから、
つまり銭が飛んでいく羽が取れてからかつおを味わったという意味の句です。

初鰹銭と辛子で二度涙
初かつおの高さで銭がなくなることに涙し、かつおといっしょに食べる辛子で二度目の涙を流す。
うまい!キミうまいよ!といいたくなる一句です。
ところで「涙が出る程高いならやめとけよ」とか思うのは江戸っ子からすると野暮ってやつでしょうか?

現在は漁業技術も進歩したことと、日本中でかつおを漁獲しているためこんな高価なことはありませんが、
当時は「これが一句詠まずにはいられっかちくしょうめ!」ってなほど高価で、
まさに一大イベントだったようですね。

では、その初かつおの時期はいつなんでしょうか?
もう一つ有名な句を見てみましょう。

目には青葉山ほととぎす初鰹
これは江戸中期の俳人山口素堂の句で、「青葉」「ほととぎす」「初鰹」と
三つも季題が重なっているということで有名な俳句です。
つまり初かつおの時期は春から初夏にかけて、
青葉、ほととぎすにならんで、初夏の代名詞といえばかつおだったんですね!


具体的には高知では4~5月頃、初かつおが入荷しますが、これは毎年気候によって違うため予測でしかありません。


ただ、最近は船の技術が進歩したことで赤道付近まで船をだしてかつおを漁獲します。 そのため年中かつおが入荷してきます。旬というものがなくなりつつあるのも事実です。

おーいお茶の俳句大賞を見てもよくわかるように、
俳句には時勢や流行が色濃く反映されます。
そういう点からみても、かつおがいかに日本の食と深い結びつきがあったのかがわかりますね。

最近は、居酒屋やファミレスなどでも初かつおの文字が見られます。
全国的にも、その適度に脂がのったさっぱりした味の魅力で、認知度が高まってきました。

せっかくの旬ですから、是非冷凍ではなく生で、一年に二回の旬を迎えるかつおの、
その一回目の旬を是非味わってみてください!



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